◆お芝居情報◆

【放送日】 【お芝居】

役柄役名出演者名
植木屋 金太 桜 金造
お八重の弟子 和吉 えなりかずき
大家 三右衛門 魁 三太郎
お八重の弟子 お重 重田千穂子
竜介の母 お八重 水谷八重子
竜介の女房 お夏 伍代夏子
薬屋 竜介 加納 竜
お江戸でござる オリジナルソング
曲名
作詞
作曲




●杉浦日向子のおもしろ講座●
江戸風俗研究家 杉浦日向子
加筆・編集・補足 長尾武之介



◆本日の間違い点◆

●初鰻の珍重性&一匹の鰻で新薬を作ろうとしていた薬屋・竜介
「初物を食べれば七十五日長生きをする」
ということで珍重された初物ですが・・・鰻の初物は珍重されませんでした。
その理由としては
『鰻は年中捕ることが出来る』
だったからです。
鰻の生態は未だによく分かっていませんが、確かに春に海から上がってきて、秋には海に下っていくそうです。
でも越冬する鰻もいるらしくて・・・
そうなると海水と淡水が混じり合う所では年中鰻がいる・・・ということになる訳で珍重されなかったのです。
でも年中捕れるとなると、初物っていうのはいつの鰻になるんでしょう?(^^;

更にお芝居では一匹の鰻でもって新薬を作ろうとしていたのですが・・・
鰻一匹じゃぁ新薬開発はちょっと無理でしょうね。(^^;
最低でも百尾くらいは釣らないと。
頭と肝を使うということは分かっていても、それをいろんな形で試薬し、いろんな条件で試さなければならない訳ですからね。
二ヶ月後までに何とか作ろうとしておられましたが、ちょっと不可能でしょう。

定斎屋
「定斎屋」
東都歳時記2』より抜粋
(斉藤月岑著、朝倉治彦校注、東洋文庫、p86-p87、s45/12/10初版)
担い商いの薬屋さんです。
薬種問屋から仕入れた定斎(暑気あたりの散薬)を売り歩きます。
売り歩くだけです。
売り声は無く、引き出しの金具の音が売り声の代わりでした。
夏場でも笠などをかぶらずに売り歩きます。
それは、薬の効能を身をもって示していたのでしょうね。



●大江戸薬事情●

■薬を調合して販売する薬種問屋・勧学屋(かんがくや)
錦袋円,勧学屋
「錦袋円(きんたいえん)
新版 江戸名所図絵 下巻』より
(鈴木棠三・朝倉治彦校注、角川書店、p52-p53、1975/1/10(S50/1/10))

定斎屋は薬を売り歩くだけでしたが、上記の絵のような大店では
・処方箋を作る
・患者の症状に応じた薬を調合する
等をしてくれます。
こういった薬種問屋から定斎屋は薬を仕入れるのです。

薬研 左図は手代or番頭さんが薬研(やげん)で薬を調合しています。
本気で病気を治すなら、ぜひ薬種問屋へ行きましょう。
ちょっとした病気なら、振り売りから買った家庭にある薬で大丈夫ですけどね。
薬研(やげん)
漢方の薬種をすりつぶす器具

錦袋圓 この勧学屋では、万病に効く錦袋圓(きんたいえん)というのを売ってます。
万病に効くというのが、なんとも怪しいですけど。(--;
当時としては大ヒット商品でした。

薬種問屋の格子 この勧学屋は、薬種問屋でも珍しい構造になっています。
店先に格子がはまっていますよね。
(左図参照)
このような格子があるのはこの勧学屋だけです。
他の店は上がりかまちまでお客さんが入れる様になっています。
こうやって仕切ることにより、神秘性を強調しているのでしょう。
調合している所を外から見ることが出来るという点も普通には無い所です。
更に接客に当たる人が皆、美少年なんだそうです。
格子越しに美少年から薬や釣り銭をもらうのもお客にとっての楽しみの一つだったのでしょう。

もちろん、神秘性を伴わせるためだけに格子を設置したわけではありません。
何番目の格子のお客さんと窓口ごとに分けられているので、薬の渡し間違いなども防げるわけです。
機能的でかつ神秘性を伴わせるとは・・・お主もやるよのぉ~勧学屋。(^^
■日本橋の薬町・本町三丁目■
この勧学屋本元は違うのですが、日本橋本町三丁目にはこういった薬種問屋が軒を並べておりました。
その為、三丁目は「薬町(くすりまち)と呼ばれておりました。
江戸名所図絵にその日本橋の薬種問屋の絵がありましたので、掲載しておきます。
日本橋本町 薬種店
「日本橋本町 薬種店」
新版 江戸名所図絵 上巻』より
(鈴木棠三・朝倉治彦校注、角川書店、p76-p77、1975/1/10(S50/1/10))

薬種店,看板 いかにも「薬種店」という看板ですね。(^^;
これなら一発で「薬を売っている」ということが分かるでしょう。

■おまけ 看板の書き方■
■上原漫画「看板効果?」■
上原漫画
上原漫画
上原漫画
上原漫画
上原漫画
確かに何をやっているのかはすぐ分かるとは思いますが・・・
それ以前に見てもらえる場所に置かないと意味無いです、師匠。(ToT)
裏通りで全然目立ってないです。(--;
(看板間違っているかもしれませんが、許してくださいね。)
以下の様な三つの看板があったとします。
看板
さて問題です。
A,B,Cのうち、書き方が正しい看板はどれでしょう?
(縦書き・横書きだから間違いというのではありませんよ)
これであなたの江戸度をチェックです。
ちなみに・・・
武之介は間違えちゃってたりして。(^^;

◆答え◆
正解:「A」

看板は、何商売をしているかを一目で分からせるのが目的です。
まず職業や商品を目立つ様に書くのが常識。
B、Cは屋号ばかり大きく書いてあります。
果たして「何を商っているの?」というのが分かりづらいですよね。
Bの看板などは時代劇でもよく使われているらしいので、チェックしてみてはいかがでしょうか。(^^


●出演者への質問●

【質問:】皆さんは常備薬とかはありますか?

●伍代さん●
ありますね。
サプリメントですけど、ビタミン。
やっぱり、それでだかどうかは分からないけど、風邪はあまりひかないですね。
●重田さん●
私はやっぱり喉のうがい薬とかはしょっちゅうここに置いといて、ガラガラガラガラ。
割とよく皆さん、やっていらっしゃいますよね。
後はお肌の綺麗な人に
「何飲んでるの?」
って聞くと、いろいろ言うのは絶対試しますね、一度は。
深海鮫とか漢方のものとか・・・

【ALL:】(笑)
もう数え切れないほど。
だから、どれを飲んで効いているんだか分からないんです~。(^^;
●加納さん●
僕はね、今はもうほとんど薬飲まないんですけど・・・
昔ね、大好きでね。
(杉)好きだったのですか?(^^
好きなんです。
市販の薬では風邪薬飲んで、解熱剤飲んで、咳止め飲んで・・・
それじゃお腹壊すなと思って胃薬飲んで、肝臓の薬飲んで・・・
だから全部で二十錠くらいになるんですよ。
それをいっぺんにバッと飲んで、風邪直してましたよ。
若い頃。(^^
二十年くらい前。
で飲んで直すんですけど、もう一切やめました。
今はもう一切薬は飲みません。
もう自力で直します。
自然治癒。
●えなり君●
あの・・・手放さない薬というか絶対苦手な薬があるんですよ。
水薬と粉薬が駄目なんです。
錠剤しか飲めないんです。
小さい時から。
水薬とか粉薬とかって子供用だと・・・苦い薬は割と飲めるんですけど、オレンジ味の薬とか・・・
(杉)あぁ~、あの味が付いている薬とかですね。
あれが駄目なんですよ~。
どうしても吐き出しちゃうんです。
●杉浦先生●
魁さんと一緒ですね!百薬の長という・・・。(^^
【ALL:】(笑)
(魁)だからね、薬箱が冷蔵庫の中に入っているの。
内からも外からもということで・・・。
●中田さん●
(金)普段、健康にはどういったご注意を?
なるべく何にもしないこと。
風邪ひくとね、自分で薬作るの。
干し椎茸を四つぐらいに割って、ひね生姜をちゃちゃちゃと刻んで入れて、それと大きめの梅干しを一つ入れて、それが飴色になるまでぐつぐつ煮るんです。
フゥフゥツルツルって飲みながら。
で、なるべく早めに寝るとか。
これを飲むの、何か風邪が抜けていく気がするの。
踊りの藤間宗家に教わったの。
●魁さん●
(金)お父つぁんは?(^^
ALL:お父つぁん。(^^;
お父つぁんはね。(^^
薬が大好きだよ。
だからそのぉ~・・・夏は何て言うかな?
泡の出る長生きビールとか・・・
ALL:あらら~。(^^ (笑)
冷えた長寿酒とかね。
冷蔵庫開けるのが楽しみなんだ。
薬箱って呼ぶの。
(杉浦先生に向かって)ねっ?
(杉)はい。(^-^)
●金造さん●
これはホントの話なんだけどね、なるべく笑うようにしているの。
笑う角には福来たるとかって言うけど、これね、医学的にも実証されてるんだよ。
あのね、皆さんも笑ったほうが良いですよ。
笑うとね?キラー細胞が増えてね、ガンになりにくいんだってさ。
ん~、だからね?
来週も一生懸命やって皆さんに笑っていただこうと思います!
また来週お会いしましょう~!!(^o^)/~~

■参考文献■

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